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「今日から俺も冒険者だ。 頑張るぞ。」 ジャックは訓練所に別れを告げ、その勢いのまま町を出た。 しばらく街道を歩くとゴブリンが現れた。 ジャックは武器を手に取ろうと腰に手を回し、そして気がついた。 「しまったぁ! ぶ、武器を買うの忘れてた!」 後の祭りである。 あたふたしている間にゴブリンの攻撃をまともに受けて吹き飛ぶジャック。 「ぐはっ・・・・・・ い、痛すぎる。」 痛さの余りに気を失いかけるが、必死に立ち上がり戦おうと試みる。 しかし、徒手空拳では厳しいものがあった。 ジャックのダメージだけが蓄積されていく。 「こ、このまま死んでしまうのか?」 一瞬、最悪の考えがよぎる。 ジャックは必死に考える。そして師範代の言葉を思い出した。 「ジャックよ、敵を倒すという事は大事じゃが、決してそこにこだわるでないぞ。敵に立ち向かうのも勇気が必要じゃが、時には引く勇気も必要じゃ。まずは己の命を大切にせよ」 ジャックは逃げるタイミングを計りながらゴブリンとの間合いを取った。 すると意外にもゴブリンは追撃の素振りを見せなかった。 「今だ!」 ジャックは一目散に町の方へと走った。 息も絶え絶えに町へたどり着いたジャックは武器を購入するために早速武器屋へと足を向けた。 「こんな大失態、師範代に知られたら大目玉だな。」 バレた場合を想像し背筋が寒くなるのを感じながらジャックは武器屋の商品を眺める。 「やっぱり棍棒だよな。ダガーを買うと宿無しになりそうだし・・・・・・。おっちゃん、棍棒1つ頂戴。」 少し無愛想な店主から棍棒を受け取り再び町の外へジャックは向かう。 「さっきのゴブリン、今度は負けないぞ!」 棍棒を振り回しスライムを倒しながら街道を進むジャック。 その前に先ほどのゴブリンが再び現れた。 「ここで会ったが100年目ってな!」 突進して先制攻撃をかけようとする。 だが、それよりも早くゴブリンの方が動いていた。 おもいっきりゴブリンの攻撃を受けてしまう。 「痛ぇぇぇぇ! くそっ!なめんなぁ!」 気合一閃、棍棒をゴブリンに叩きつける。 攻撃が命中しゴブリンも顔を歪ませる。 お互いに肩で息をしながら間合いを計る・・・・・・。 先に動いたのはまたもゴブリンだった。 ジャックはかわそうとするがかわしきれずにダメージを受けてしまう。 だがそれでも怯まずに棍棒を再び叩きつけた。 まともに攻撃を受けて吹き飛び動かなくなったゴブリン。 「うっしゃぁぁぁ!」 勝利の雄たけびを上げるジャックだったがダメージは大きい。 がっくりと座り込み肩で息をする。 「勝ったけど、毎回こんな戦いをしてたら死んじまうよな。」愚痴をこぼしながら息を整える。 「やっぱり防具を何か買うべきだよなぁ。」 切実に防御の大切さを感じるジャックは立ち上がると 再び町へ戻りウッドシールドを購入するのだった。 こうしてジャックの冒険は本格的にスタートした。 ![]() (7)前へ / (9)次へ |
